喧嘩両成敗!

 

大相撲九州場所が大荒れです。場所そのものではなく、その前の巡業中に事件はあったようで、ワイドショーは連日トップで取り上げています。今回の件を暴行事件と考えるか喧嘩と考えるか、いろいろと意見はわかれると思います。日本には昔から【喧嘩両成敗】なる言葉が存在します。皆さんはどう考えるかわかりかねますが、私は今回の件、典型的な喧嘩両成敗ではないかと思います。マスコミの報道が二転三転していますが、この喧嘩両成敗の範囲で考えれば、当の本人たちは【厳罰!!】その場にいた人たちも何らかの処分(減俸など・・・)を受け、一件落着、その後、協会信頼回復に努力するということが最も良いことだと思います。

私の考えは、よほどの凶悪事件でなければ、すべての事件は【喧嘩両成敗】だと考えています。それを歪めてしまうのは、その時代の為政者(経営者、今回の場合は協会)だと思っています。

典型的な歴史を振り返ると、江戸時代初期に起きた【赤穂浪士事件】ではないでしょうか・・・元禄時代に起きたこの有名な事件、浅野内匠頭吉良上野介に対し、江戸城中において【刃傷事件】に及んでしまった。幕府は浅野に即日切腹、吉良には構いなしとする沙汰をくだします。世論は吉良のみ構いなしとした幕府の判断に対し、1年半にも及び浅野義士の仇討ちを期待しました。結果、仇討ち成功。しかし、この時の幕府の決定は、義士全員の切腹。世論は義士の命乞いを臨んだ声も多かったようですが、私は、この時の幕府の決断は正しかったと考えています。刃傷では誤った判断をしましたが、討ち入りでは、江戸市中を武装により混乱を招いたということに対する厳罰、しかし、武士として【切腹】という美しい正しい判断をした幕府、まさに【喧嘩両成敗】です。九州場所を粛々と打ち上げ、初場所に臨む協会の姿勢に期待するところです。蛇足ですが、【刃傷】で幕府が正しい判断をしていれば、【赤穂浪士】なるこの【事件・美談】は歴史の一行足らずにもなら中ことでしょうね!(敏)